2012-01-05

1/3和訳:ウッドフォード・フォークフェスに参加して






















みなさんに2012年の新年の慶びを申し上げます。
とは言え、時間が止まってくれればいいのにと時々思うことがあります。人生とは本当に早いもの・・・いろんな情報が多すぎて、どうやったら最も有益に過ごせるのかとこの一瞬一瞬に自分に問いかけています。もしかしたら、情報には目を向けず、ただ人生の美しさを祝う方がいいのかしら?人や自然と身近に接して、生き方を学んだり、自分たちの手を使って物を創り出す。「いのちの営み」に意識を向けて、歌ったり、踊ったり、絵を描いたり、考えたり、愛する時間を大切に育てていくのはどうかしら?

家族と友人と見事な天気に恵まれて、クリスマスと新年はすてきな時を過ごしました。先週パチャとヤニと私は、私の甥フィンと一緒にウッドフォード・フォーク・フェスティバルというオーストラリア最大のオルターナティブ・フェスティバルに出かけ、そこで私は私たちのライフスタイルと家作りについて話をして歌ってきました。話のトピックには大きな関心が寄せられ観客も満員でした。その時の講演はこちらで聴くことができます。
http://www.thegreenhouse.org.au/index.php/201112-audio/tues-27-december-2011


講演のタイトルは「2万5千ドル(約206万円)で夢の家を建てる方法」でしたが、こう聞くと多くの人は「安い」家の建て方にほとんどの関心を寄せることでしょう。私はいくつかのアイデアをこのコンセプトの裏に用意しておくよう心がけました。それは費やすお金の額だけが快適さと幸福に置き換えられるという考え方から私たちを解き放つパラメーターでした。まず私はエクアドルで体験した私たちのライフスタイルについて説明することから始めました。(舗装していない)砂利道を1時間歩くこと、電気のない、手で作られた泥と石の家での暮らし。物質的な利便さを失ったお返しに得たものは、お金には代えられない新鮮な空気のすばらしさであり、信じられないほどに多様な自然とその美しさでした。真の「豊かさ」のコンセプトが大きく揺さぶられたのです。

オーストラリアで目指している私たちの生活基準は、生態系への負荷をできるだけ低くしたもので「たった一つの地球」に住むことです。だから他の人たちが捨てたものから物を作ることは自然な試みに思えます。それでもまだとても贅沢な気がします。時々、物を持ちすぎていると思って恥ずかしくなることがあるくらいです。シンプルな解決策のひとつであるコンポスト・トイレのことなどで、時々学校で子どもたちがからかわれたりすることもあるようですが・・・

人々が自由のある人生に魅力を感じてくれることを何よりも願っています。シンプルに生きるということは、巨大な負債を抱えずに生きることであり、それは一瞬一瞬を選択して自分の心に従う許容性を持って生きることです。

フェスティバルでは殆どいつも子どもたちの後について行きました。何をするべきかという選択を子どもたちが持てるようにしてあげるのです。生態学的・社会的なトピックの深いディスカッションに参加することもあきらめて、有名なミュージシャンやパフォーマーを全て見て回らなくちゃと心配することもなく、ただ毎朝歌うという約束以外はかなり自然発生的に決断していきました。私たちは自然発生的に、心を開いたハーモニーで毎朝パーシヴァル氏と歌うことから一日を始め、その晩の行進の間に1万人かそこらの見物人とシェアする歌を練習するのです。

まぎれもない喜びとは何とシンプルに体験できることでしょうか。これが私たちのフェスティバル体験のハイライトであったことは間違いなく、これからの一年も自由な気持ちで歌を表現し続けようと思わせてくれるものでした。私たちがキャンプをしたのは居心地の良くない、傾斜した、騒々しい場所だったし、食料は持参した(外食する予算なし!)冷蔵庫にも入っていない最低限の物だったけれど、それでも文句はひとつも出てきませんでした。思うに、ここにヒントがあるのです。人生を喜んで生きていると、個人的な快適さは二の次になるのだと・・・。
【翻訳:西嶋明子】

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