2011-05-01

4/15和訳

25年前、私はチェルノブイリから逃げようと、旅行中のドイツからオーストラリアに戻りました。その私が、原発事故の悲劇に直面している友人たちに会うために、もうすぐ日本へ発ちます。どちらの選択も、私にとっては「サバイバル=生き延びる」のための決断でした。


最初の決断は、原発事故がもたらす予測不能の未来から逃げ出そう、という決断。今回の決断は、どこにも「逃げ場」なんてないのだ、現代を生きる人間が、コントロール不能なエネルギーに手を出した愚かさこそが、地球上のすべての人間を含めた生きものに影響を及ぼしていことを理解しての決断。

現在も、放射能(放射性物質)は太平洋の海流に乗って、私たちの暮らす浜辺へとやってきています。毒をまきちらすような狂った文化は終わりにしなくてはなりません。私たちの世代で。今こそが、その時なのです。

日本の人々が大きな視点に立って、安全で、幸せで、持続可能な未来に向かって、舵を取ってくれることを願ってやみません。これから先、何十年も、明瞭で、慈愛と勇気にあふれ、マインドセットした思考で、新しい文化を育てていかんことを。
もし、私の東京訪問が、死と破滅のシンボルである原子力発電所というシステムから降りていく勇気の糧となるならば、私の子どもやみなさんの未来を守っていくためのアクションとして、これ以上に効果的なことはないでしょう。
もちろん、頭(理性)と心(感情)の間での葛藤はあります。集団としての自分と個人としての自分。私の家族は、私の日本訪問をとても心配して、遺書を残すよう頼んできました。彼らは、私の子どもたちが、母親である私が(今回日本に行くことにより)早逝する不安に駆られているのです。

私は思うのです。今こそ、地球に添うべきだと。人々が安全や防御を切望しながらも、どん底に直面しなくてはならないとき、私たちは、もはやそれまで通りの暮らし方を続けることはできないのです。私たちが「快適だ」と思うシステムから抜け出さなくてはなりません。母なる大地は、地震によって、私たちにそのことを覚醒させようとしているのではないでしょうか。
◆ ◆ ◆

さて、311以来、ここオーストラリアの森の中でも「いそがしい」生活が続いていました。私たちのアクションがどんなに小さく見えても、それをためらわず、淡々と続けるようにしていました。
ケン、フミタカとヨシキの兄弟が、私たちのところにホームステイにやってきました。ここでのSLOHASな暮らしを体験するために!こちらの学校にも一緒にきてもらって、「全生命の集い」を含む低学年向けの環境教育プログラムにも参加してもらいました。

あとは写真でおたのしみください。

1) オーストラリアのインコ(ゴシキセイガイインコ)を待つ 子どもたち




2) 登場~!


ケン、ヨシキとフミタカをカランビン野生生物保護区に連れて行きました。私が4歳のころから通ってきた場所です。そこでは、ゴシキセイガイインコが、驚きと喜びを子どもたちにもたらしてくれました。パチャの表情を見てください(写真1)、彼女は次に何が起こるか分かっているのです。一方、手間の子どもたちといったら、いかにも退屈そうな表情です。

3) 生きもの会議中!


ヤニは、全校集会で、低学年のクラスメートたちと「全生命の集い」に参加しました。親御さん、そして教師たちからも素晴らしいフィードバックをいただくことができました。学習方法について新しいやり方を提案すること、同時に環境についても伝えていくこと、という二つの目的が同時にかなった瞬間でもありました。

4) 野菜に夢中!



5歳児のクラスの子どもたちに「いちばん好きな野菜はなんですか?」と質問したところ、なんと、3人の子どもが「アイスクリーム!」と答えたのです!そこで、私は、ホンモノの野菜をあれこれ学校に持っていき、それらがなんなのかを見せることにしました。先生は、生のブロッコリーをおいしそうに食べている子どもたちに目が点になっていました。

5) たそがれで泳ぐ


ブラフ・ビーチ(写真)に虹がかかり、子どもたちは黄昏の中、泳ぎました。

6) ケンとサザエ



ケンが岩の間にあるサザエを見つけてきました。家に持ち帰って、感謝の祈りをささげ、直火で食べました。これで海のサバイバル・フード発見ね!

7) オリーと子どもたち


ヨシキとフミタカは、3時間のオリーとの散歩の間、よくしゃべり、よく笑いました。森の中では、鳥たちやカンガルーにも会ったよ。

8) 平和の折鶴


ケンとヨシキとフミタカは、オーストラリアの子どもたちに折り紙を教えてくれました。私は彼らに日本のために平和を祈る折鶴をつくりましょうと励ましたのですが、子どもたちはすぐに走り回り、サッカーへと興味がそがれていってしまいました。。。

9) 森を訪ねる



ヨシキとフミタカを連れて、森の中を歩きました。

10) モテモテのヤニ



学校は春休みに入り、子どもたちは楽しんでいます。彼らのいちばんのお気に入りはダンスです!

(翻訳:馬場直子)

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