2006-02-19

2/19和訳

スローなはずの時間はどうしてしまったのかしら?ここ2ヶ月、この原稿を書くまもなくあっという間に過ぎてしまうなんて。スローでシンプルな生活をもっと楽しむ方法がないかしらと模索しているうちに時間がたってしまったのです。ゴールドコーストでの家族との時間を思いっきり楽しんでいたのもそのひとつです。海で子供たちがはしゃいで遊んだり、じゃれあったりしているのを眺めているのってとても楽しいものです。

夏至やクリスマスは、離れている家族と一緒に過ごす時期でもあります。だいたいはビーチに行ったりしますが、できるだけ無駄なお買い物は避けるようにしています。離れている家族が集まると、せっかく一緒に過ごす素敵な時間であり、気持ちを新しく切り替える機会のはずなのに時々いらいらしたり緊張感が漂ったりします。

しばらく離れて暮らしていると以前のように共有する話題も少なくなるし、また昔のような家族関係を築かなくてはいけないのです。その上お酒が結構入ったり、食べ過ぎたり、睡眠不足になったり、誰がどのプレゼントにするかでけんかしたりなどなどです。日本でも恒例の家族の集う機会には同じような様子なのかしら?こういう時に人間のいちばんいい所と悪いところが出てしまうのでしょうね。

今回の私たちのクリスマスは、特に子供たちにとってお祝い事を楽しむのにもってつけの静かで素敵なものとなりました。私たちはリサイクルの物を贈り物として交換する事にし、それで誰も文句をいうことは有りませんでした。

私の父はダライラマの“ART OF HAPPYNESS(心の育て方)”という本を私にくれました。しかし私はその本の題名を見た時苦笑してしまったのです。というのはいつだって家族の中でニコニコして前向きでいるのは私の役目でしたし、しかもみんなが明るくいつも楽しめるように家族を(特にその父を)励ますのが私の役だったのです。

どうしたら幸せでいられるかについてのアドバイスがいったい私に必要かしらと思ったのです。それでも何ページか読んでみたらもちろんそうよ!アドバイスは必要よ!と思いました。私たちはみんな幸せな生活を送るのに手助けや励ましが必要なのです。

ダライラマは、いつだって微笑みながら、それでいて謙虚さをもって誰かを非難するわけでもなく、今の暗い時代の中で唯一の信実を照らすまできらきら輝く太陽のような存在です。この本がきっかけで思い出しました。幸せというものは必ずしも当然のようにやってくるものではないということを。けれども私たちみんなは幸せに向かって努力し、幸せになりたいと強く願うこともできるのです。そして幸せというものは私たちの意識してこうありたいという選択の結果なのです。

たとえば、ある人は不幸な境遇に生まれるかもしれません。あるいは生きていく中で、深い悲しみに沈んだり、大きなストレスを抱えたりするような悲しい経験をしてしまうかもしれません。でもだからといって悲しみのどん底に沈んだり、怒りでのた打ち回ったりする必要なんか無いのです。私たちは幸せに向かって努力し、また自分たちの人生を前向きで創造的な方向に導いていくというということを選ぶことができるのです。そのことを容易にするのがシンプルスローライフだと思うのです。

今私たちはエアーに戻ってきました。エアーは最近のモンスーン型の大雨で緑が覆い茂っています。私としては草を刈ってしまうのは好きではないのですが、(その労力も大変ですし・・)でももしほうっておいたら子供たちが雑草の中で迷子になってしまうでしょう。それでも私たちは自分たちが植えた木が育って、草地から森のようになってもっと木陰を作ってくれるようになるのを楽しみにしているのです。

私たちの住んでいるところは街の中心街から近いとはいえ、その周りは20メートル対40メートル四方の広さがあり、まるでちょっとしたフットボール場なみです。今は木を植えるのによい時期だし、私たちもまたは野菜畑をはじめられるでしょう。夏は太陽の光が強すぎるという理由で、食物の種を撒くのに冬まで待たなくていはならないというのは自然界の不思議のひとつですね。

今週末には鶏小屋を作るつもりです。そろそろ何か生産的なペットを飼う時期かも!パチャとヤニは喜んで鶏の面倒を見るでしょう。(しかも捕れたてでオーガニックの卵がただで食べられるのですもの!)こういうことも都会での自給自足生活への小さな一歩なのかもしれませんね。パチャはペットをとても飼いたがっていたのです-パチャはエクアドルで飼っていた馬やその他のぺットのことをいつも懐かしがっていました。そんなパチャですから、きっとすぐに餌のつつき方、木登りの仕方、トランポリンの遊び方などを鶏たちに教えることでしょう。

私たちは近所の人にも恵まれてラッキーだったと思います。近所に住むドンとコリーンはパチャやヤニのやんちゃぶりにも大目に見てくれておまけにお出かけする時も家をみててくれるのです。私たちが鶏を飼うことを気にすることもありません。たぶん子供たちの遊んでいる時の声のほうが鶏よりうるさいと私は確信しています。

今エアーにある家を開放する準備が整いつつあります!一年間十分自分たちだけでここを楽しんだので、そろそろお客さんを迎える準備をしています。お客さん大歓迎です!もしオーストラリアでのスローライフを体験してみたい方がいらしたら、是非お知らせくださいね。

子供たちと遊んでくださったり、英語を勉強されたり、トロピカルな北クイーンズランドのすばらしいところを色々見て回られたりしながら、わたしたちのパーマカルチャーの畑や地元の環境プロジェクトなどお手伝いくださるととても助かります。あのグレートバリアリーフも近くですし、ヨンガラ船(沈んでしまった船です)の近くでスキューバーダイビングのコースもあります。私たちの住んでいるところには、シャワールームのある離れもありますし、もうすぐちょっとした台所も取り付けるつもりでいます。

エアーの町のさまざまな施設(公園や子供の遊び場、ボウリング場や映画館、スケートボードリンクやプール、図書館、スーパー、病院やリサイクルショップなど)も歩いていける距離にあります。それからなんと言っても家の広い庭です。この庭で私たちは毎日午後になるとこの土地特有のたくさんの鳥がやってきて遊んでいくの楽しみながら眺めているのです。

もし私たちとボランティア活動するのにご興味がおありなら是非連絡してください。(今年5月に予定されているスローでディープなエコツアーに参加して、私たちとこのエアーにのんびりと電車で戻ってくるというのプランもいいかもしれませんね)。
【翻訳:中島由美子】

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