2005-09-29

オーストラリアでのスローライフ(9/29和訳)

7月に日本を訪ねた際、ナマケモノ倶楽部のメンバーから「ホームページで日記をつけて、アンニャのスローライフをみなで共有しては」という提案がありました。でも、わたしは「何にもないのよ」と答えました。そう、毎日があまりにもゆっくりすぎて、何も起きないのです!

オーストラリアの静かな田舎町で「普通」の生活を送ることは、エクアドルの雲霧林で生活することの「面白さ」や「やりがい」からはかけ離れています。オーストラリアでのわたしたちの生活があまりにも居心地のよいことに罪悪感さえ覚えてしまいます。もちろん、わたしたち家族は、富める国の標準からみるととても質素に暮らしています。それでも、蛇口から出てくる「温水」や洗濯機でヤニのおむつを洗う「スピード」に驚かずにはいられません! 

わたしたちはこの家を所有しています。(ローンはまだ払ってるけどね)大きな庭でモノを修理したり、ペンキを塗ったり、自家菜園をつくることに夢中になっています。ライフスタイルを選べる自由を持ち、利便性を享受できるわたしたちがどんなに恵まれているかを日々痛感しています。

二週間前、ビジーでストレスフルな街、ゴールドコーストから母がわたしたちを訪ねてきました。わたしたちが話したことといえば、この町の「平和な」自然について冗談をまじえながらいろいろ語ったことかしら。子どもたちと遊んだり、ただ座って話したりして一緒の時間を過ごしながらね!

ここでの暮らしは、あなたが毎朝リラックスして起きてその日にあなたがなにをしたいかゆっくり決めることができる場所です。わたしは計画したりチャレンジしたり仕事をするのがすき。そして生産的であること、世界を知って意見をもったり交換したりすることがすき。(ストレスを抱えないで「忙しいこと」を楽しむことなんてできるの?)とりわけ、日の出とともにきこえる鳥のさえずりのコーラスで子どもたちと起きるのがすきです!

ここにいる多くの人は自分の時間のなかでなにをすればいいのかをしらないので、自分自身や自分の創造力を滅ぼすために時間を使っています。-タバコ(吸い過ぎ)、過食(食べ過ぎ)、飲酒(飲み過ぎ)、麻薬(ドラッグ)、一日中のテレビ(見過ぎ)。おおくの母親や若者が目的意識をなくしかけているということが、わたしにはとってはもっとも悲しいことのひとつです。

先週、夏の気温が高くなったので、外遊びを楽しむために日よけスペースをつくってみました。小さいビニール性のスイミングプール、砂場そしてマンゴーの加工やピクニックをするためのテーブル!つまりこれからの何ヶ月かは、わたしたちは時間のおおくを外で過ごすということです。
この時期に起きたすばらしい出来事のひとつをみなさんに報告しますね!私の誕生日に親友からもらったチベットの祈祷旗を吊るしたときのこと。2時間後、祈祷旗がぱたぱたと風にはためいています。すると4種類の違う鳥-モズ、アメリカヒタキ、セキレイ、天然バト-が祈祷旗の周りを踊って飛んでいるのです!チベット仏教を愛する鳥たちなのかもしれないですね。

スローすぎるほどの日常の中にいる私ですが、なんとか世の中の流れにもついていっています。アメリカで起こったハリケーン災害のテレビ報道には、ある意味釘付けになり、同時に深く落ち込んでいます。世界で一番富んでいる国が、不公正な戦争に何億も費やす一方で、自分の国の人々を見捨てているのです。気候変動や地球温暖化がすすんだ結果、地球からのツケとしてハリケーンが起こっていることにアメリカの指導者たちは気づこうしないのです。ガソリン価格の高騰は、ハリケーンの影響だけでなく、限りある資源に対する必然的な結果です。今回の出来事により、よい輸送システムと少ない車社会へと導くことができれば素晴らしいと思いませんか!―それこそが私たちがめざすべき「よりスローなライスタイル」です。

オーストラリア、エアーでの私たちの理想的なスローライフにもひとつだけ欠けていることがあります。-それは、長くつきあえるような地元のネットワークです。新しい友達を作り気の合う人を探すのには時間が掛かります。でも、わたしは新しい仲間をさがし出すためにもっと時間を割いてみようと思います。
(翻訳:相沢達彦)

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