2015-06-30

6/16和訳:日常のコミュニティ

ここ一週間、特に声をかけたわけでもないのに次々と数多くの来訪者がありました。年齢層や歩んで来た人生は様々ですが、新しい友達もそして古くからの友達も訪れました。そのことで私は自分の持っているコミュニティについて考えてみました。それは主に世界を歩きまわっている人々や活動をしている人たちによって成り立っていて、そして滅多に会うことがなくても、一生を通じて友達でいられるようなネットワークなのです。

そういう友達にささやかな寝場所を提供し、過ごす時間や食べ物を共に分け合うことは私の大きな歓びなのです。そして最近ではそういう時はほとんどいつも子供達も一緒に過ごします。彼らがその中で育ち輝いているのを見ているのは本当に素晴らしいことです。子供達を先生にして自分が学んでいくのはとても大切なことだと思っています。そのプロセスに慣れ、自信を持つには多少時間がかかりますが、私は今その価値を実感しています。

パチャはリーダーとしての資格を自然と身につけています。彼女は年下の弱い子達を手助けし、ジョークを言い友達と遊び、一方で偉そうな人や強い人に対しては質問を投げかけ挑んでいくのを私は目の当たりにしています。今週彼女はサーファー仲間のキアニと一緒に長いパドルチャレンジに出かけます。私たちの住んでいる場所から世界サーフィン保護指定区に至る海岸線の環境を守るために人々の注目を集めるのが目的のイベントです。それは彼らが自ら考え企画した活動であり、地元の政治家や有力者を啓蒙し、将来世代に目を向けさせ目先の利益よりも大切な価値創造に考えを及ぼすように促したのです。

私が育ったここゴールドコーストではいつも高層ビルやマリーナ、カジノや豪華客船ターミナルなど、次々と進む建設や開発から自然を守るための戦いが行われてきました。空港に降り立つとその歴史が街の景観として目に焼き付きます。北側を見渡すとけばけばしく派手な高層建築物が支配しており、その高さときたら午後になるとビーチに影を落とすほどなのですが、一方南側は森が生い茂り豊かな緑の自然が拡がっています。これは地元の草の根運動の成果で、私の両親のように30年前に自然を愛し守っていくことをサーファー達と一緒に宣言し、行動してきた人たちのおかげなのです。

今ゴールドコーストの南端地区は緑が豊かに茂っているというだけでなく、活気のある共同体の活動場所にもなっています。地元マーケット、ロハス地区、地域活動グループ、共用フードガーデン、動植物保護グループ、有名なエコビレッジなど、いろいろな形態で地元密着の参加型民主主義とでも言える活動や関わり合いが生み出されているのです。
パチャのパドルキャンペーンの様子は地元TV 局のサイトに紹介されています。

【翻訳:中久保慎一】

2015-06-16

6/16:Our daily community...

Over the past week I have had a spontaneous stream of visitors - new friends, old friends from many different age groups and walks of life.
It's reminded me of my community - of the kind of community many of us global wanderers and campaigners share - a network of people who, although we may meet rarely, but are friends for life.


I have been grateful to have been able to offer my humble shelter and the little offerings of time and sustenance I have to share. 


Almost all of this is spent with my children these days - which feels right as I watch them grow and shine. It's so important to let your children be your teachers in the world...it has taken some time to really trust this process, but now I am learning it's value.

Pacha is a natural leader. I watch her as she nurtures the young and vulnerable, jokes and plays with friends around her and questions and challenges the brash and the powerful.
This week she will do a long paddle challenge with her surfer friend Kiani to raise awareness of protecting the coastline where we live through a designated World Surfing Reserve. It's an idea they came up with by themselves and it has inspired and enlivened local decision makers to pay attention to future generations and the values that go beyond quick profits.
Here on the Gold Coast where I grew up, there has been a constant struggle to protect nature from high rise developments, marinas, casinos, cruise ship terminals...the list goes on. You can see the difference as you land at the Gold Coast airport, with the southern end lush and green and the northern end all glitzy and gaudy high rise developments - so tall they shade the beach after midday. This has largely been due to local grassroots activism - people like my parents who joined protests with surfers 30 years ago to declare their love for the area left as it is.


Now, the southern end of the Gold Coast not only glows in green, it bustles with positive community initiatives; local markets, Lohas precincts, community groups and shared food gardens, wildlife groups, a works famous Eco-village - somehow there is more engagement and involvement - more local, participatory democracy.

Here's the local TV coverage of Pacha's paddle campaign:
/Paddle for the Gold Coast World Surfing Reserve

2015-06-09

役に立つということ


2015521日掲載分


先週から私は義弟がキッチンをリフォームするのを手伝っています。

私の妹夫婦は築40年の家にあるキッチンと15年間付き合ってきました。薄い合板のキッチンカウンターで、引き出しがガタガタと開けにくく、シンクは一つで、錆びたオーブンの上には使えるコンロは一つだけというものです。まあ、3人の子供を抱えた妹夫婦の家では、キッチンを買い替えるという大きなことを真剣に考えるには生活が忙しすぎたらしく、また、お金もかなりかかるので、なかなか実現するのは難しいと思っていたようです。

そこで私は彼らを勇気づけ、そして説得しました。私たちみんなでやってみましょうと。キッチン台は自分たちで組み立てられるし、配線や配管だけ工事を頼めばよいので、ほんの数日で全てできるのです。今はまだ工事の途中ですが、こういうプロジェクトは子供たちにとってもどうやって取り組み、そして助け合うのかを目の当たりにできるし、自分たちでやり遂げるDIYの力を体験するよい機会なのです。

私は今までの人生で取り組んだ物造りや建築のことを思い出しました。エクアドルやウームバーでの経験、そして母親の家でのことも。リサイクルの材料を見つけ出し、それをみなうまく組み合わせていく方法を考えたのです。そこには知恵や工夫に好奇心、そして実行力や決断力といった、子供たちにとって大変重要で役に立つ素養が発揮されるのです。また変化に対して柔軟であることも大切です。

しかしながら、私が今現在最も楽しんでいることは、他の人の役に立っている、ということなのです。それはたぶん「地球を救おう」という運動を推進していくようなことと比べたら取るに足らない小さいことかも知れません。でも、子供たち、母親、そして妹とその家族など私の周りの人たちのちょっとしたことを助けることができる存在であること、それは私にとってとても深く充実した満足感をもたらせてくれるのです。

【翻訳:中久保慎一】