2015年2月24日掲載分
夜明け直後、私はゴールドコーストの我が家に近いスナッパーロックスで、荒々しく波打つ海を眺めて座っています。
ガブリエル・メディナ、ステファニー・ギルモア、ミック・ファニング、ジョエル・パーキンソン…など、サーフィンの世界チャンピオンたちが通り過ぎていきます。熱帯のサイクロン「マーシャ」が潮に影響を与えたために、申し分ない波が果てしなく押し寄せるので、彼らは興奮とやる気に満ちています。
世界的なサーフィンの大会である「クイックシルバープロ/ロキシープロ」の会場建設準備が進行中ですが、砕ける波を背景にすると、その足場は貧弱で不十分なものに見えます。
競技であろうとなかろうと、こういったサーファーは、海とつながっていたいという自分たちの魂の叫びにつき動かされているのです。それも然るべきで、そうでなくてどうして、毎日毎日、晴れていても、雨の日でも、寒くても暑くても、風が強くても、海へ戻ることがあるでしょうか。このようなサーフィンばかりの人生は、もはや単なるスポーツではなく、精神的な世界の道を辿ることだと言えます。
昨日は、サイクロンが海岸沿いを進んでいたので、子供たちは学校を休むという選択肢も与えられました。
パチャは、満潮時には波が防波堤を越えて来る、身を隠していれば強力な波が襲い掛かるような感覚を模擬体験できる場所へ、友達を誘って出かけました。今日、その時の写真が「子供たちがサーフィンを楽しむ危険性」という見出しで全国的なニュースとして配信されていました。その後、その写真は世界中に発信されたと聞きました。
パチャと彼女の友達は、むしろいかに人生を目いっぱい生きるかを世界に見せてくれたと思います。うきうきした気分や海と嵐の力に浸る彼女たちは、つまりは、謙虚な姿勢で命の危険を冒すこと無く自然と接する方法を知っていたのです。彼女たちは、何が危険でどこで線を引くかを心の底から知っています。何年もほとんど毎日のように海の状態を観察し、それに応じて行動してきたのですから。私は自分の子供たちを信頼していますし、いのちというものを信頼しています。子供たちは極端な世界に生きていて、恐怖によって支配されるのではなく、楽しさが与えられる道を選びながら、何とかして生き延び、力強く生き抜く道を探さなければなりません。
【翻訳:平戸実生】
No comments:
Post a Comment