2010-04-23

4/21:和訳


私ほど「スロー・ブログ大賞」にふさわしい人はいないのではないかしら。 この4カ月間、時間があっという間に過ぎていって、こうやってパソコンの前に座り、みなさんと意見を共有する時間をとれなかったんです! 私たちのスローライフ・アドベンチャーの続報を心待ちにしてくれていた人、ごめんなさい。 以下が最新の情報です。

昨年12月、日本での「森の声キャンペーン」中に、ケイボー(辻信一)と、スローとディープエコロジーについて、長く、深い会話を交わしました。そのときのやりとりが、来月「ゆっくりノートブックシリーズ」として出版されるそうです(『しんしんと、ディープ・エコロジー~アンニャと森の物語』)。私たちの数日間に渡るディスカッションは、私が長い間意識してこなかった感情や思い出たちを思い起こさせてくれるよい機会となりました。また、今回の対話を通じて、私が何者で、どうしてここにいるかが明らかになり、未来に向けての新たなビジョンをもたらしてくれました。

オーストラリアに戻って私が新しく決めたことの1つは、家族のために馬を探すことでした。 実は、私は幼いころから馬にずっと魅了され続けてきたのです。自分でもどうしてかわからないのですが、多分それは、本能が求めたコミュニケーション、つまり、馬と触れることによって「野性の」パワーとつながりたかったのだと思います。エクアドルにいたときにも、パチャとヤニが私たちの馬(シャンティ)と同じ生きものとして交流しているのを見て、祝福の気持ちでいっぱいになりました。そのときの体験は、子どもたちが自然との信頼関係を深める(ディープ・トラスト)きっかけとなったと思います。

今、窓から外を眺めると、美しい野性の馬オリーが見えます。私たちの家の近くにあるガイフォークス国立公園(http://www.guyfawkesheritagehorse.com/)から連れ去られ、処分されようとしていたのを譲ってもらいました。毎日、私たちはオリーとの散歩が待ち遠しくてたまりません。森林の中や雨の中、日光、おいしい空気。彼は私たちにとても多くのことーー敬うこと、慈しむこと、理解すること、「群れる」こと(優しく、謙虚に、社会と相互に関わり合うこと)、さらに責任やケアの精神について、私たちに教えてくれます。

オリーは私たちにとって特別な生きもの。凛として、やさしくて、安らかで、広い心で接してくれます。パチャとヤニはもちろん、 近所の子どもたちも愉しませてくれます。オリーをなでたり、ブラッシングしたり、彼にまたがって森へ出かけたりすることによって、子どもたちは生きものと「つながり」を持つことができるのです。

また、彼は日常の小さなストレスに対する素晴らしい解毒剤、いわば私たちの生活‘療法でもあります。私の小さなストレスというのは、morinokoeキャンペーンで忙しかったり(www.morinokoe.comを見てください)、どうすればより効果的にインターネットを使用できるかを研究したり(ウェブページ等www.anjalight.orgを見てください)、定収入を得る方法を探したり(まだとってもスローだけど!)、PTA会長に再選されコミュニティをサポートしたり、家づくりを続けたり・・・と言ったことです。

家を建てること。それは、私にとって、最高の「癒し」であり、見た目にも生産的な活動です。今、上の階には断熱材を敷き、パチャのすてきな部屋も完成しました。 新しい台所もできたので、みなさんが我が家を訪れたら、ゆったりくつろぐことができるでしょう。敷地内にフェンスを作ったので、週末を馬と共に過ごすこともできます。

最近オーストラリアのメディアが、この低価格で持続可能な住宅プロジェクトに関心を寄せ、記事としてオーストラリアの大衆雑誌に掲載されました。この記事に感動した読者たちから「自分たちもこんなエコハウスを建てたい!」という投稿があったと聞きました。

持続可能で幸せな生活をどう実現していくのか。具体的なアイデアや解決策への関心にはまだまだ個人差があるようです。理論や哲学はもちろん重要です。けれど行動しなくっちゃ!みなさんはどんな風に取り組んでいますか?
もちろん、私たちも今のライフスタイルに辿りつくまでには長い道のりがありました。もしかしたら、このスローで、スモールで、シンプルなライフスタイルが、これから多くの人たちにより魅力的に映っていくのかもしれませんね。 自然の中で、いのちを祝福しながら、自由に暮らしていく。私たちにとって、これ以上に素晴らしいことはありません。
【翻訳:田中みのり】

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